岡本敏子さんが亡くなられたそう。
しかも先月。全く知らなかった。

もう、5年ほど前に、ひとりで東京の岡本太郎記念館に行った。
自宅を改築しただけのそこは、小さくて静かで、その時間のお客さんは私だけだった。
ゆっくり見ていたら、その人、岡本敏子さんが話しかけてくれたのだ!
「立ち入り禁止の中にもどうぞ入って。作品に触れないとわからないでしょ、さあさあ!」
鎖の中の、ハート型のベンチに座らせてもらったりして、とても嬉しかった。
軽く説明もしてくださった。岡本太郎のことを知ってもらいたい!
という気持ちがすごく伝わってきた。
いきいきしていて(なんか岡本太郎本人のような気もするような)素敵な人だなあと思った。
その後も、日曜美術館とかで時々お見かけして「あ、岡本敏子さん…!」と思ったりしていたのだけれど。

岡本太郎のことを「亡くなった人」のように語ると、
 敏子さんは、「亡くなってないのよ」と、
 いつも、ぼくの発言を訂正させた。
「いま、そこに生きているじゃないの!」と、
 満面の笑顔であちこちを指さした。』
  (ほぼ日刊イトイ新聞より)

そんな岡本敏子さんの発言があったことを知ると、
死のショックとかを超えて、ああー、やっぱり素敵だ!と胸にぐっときた。
岡本太郎について、もっと知りたくなった!